取扱い金属説明
当店で取り扱っている金属素材の詳細を説明いたします。
金属素材の一覧表
ステンレス
素材分類 | 特徴 | 用途 | 備考 |
---|---|---|---|
SUS304 HL |
・耐熱、耐食に優れる ・錆びにくい ・一定方向スジ模様 |
工業用機械、建材、キッチン用品 | 磁性なし |
SUS304 2B |
・耐熱、耐食に優れる ・錆びにくい |
工業用機械、建材、キッチン用品 | 磁性なし |
SUS304 縞板 |
・耐熱、耐食に優れる ・錆びにくい ・縞目模様 |
工業用機械、建材、キッチン用品 | 磁性なし |
SUS430 |
・耐熱、耐食に優れる ・室内なら錆びにくい |
建材、キッチン用品 | 磁性あり |
説明
ステンレスとは1912年に発明され、鉄に少なくとも12%以上のCrを含有した合金鋼の総称です。ステンレスの比重(質量)は、7.7~8.0です。(鋼種によって異なります。)語源はステイン(Stain)しみ,汚れ、とレス(Less)より少ないとの造語で、錆びないということではなく、錆びにくい金属といえます。
鉄にCrを含ませると、鉄が酸化するよりも先にCrが酸化し、表面全体に酸化クロムの膜ができます。この膜は無色透明でとても薄いのですが、化学変化しにくいとても強固な膜です。また、密度が高く酸素を通さないので錆の発生を防ぎます。この膜は加工・切断などでキズついても、Crがあれば空気中の酸素と結合してすぐ再生します。
添加元素の配合により数多くの種類があり、耐食、加工、磁性などそれぞれの特徴が強化され、より多くの用途に使用できるように改良されています。
JISではその記号をSUSとし、また、その結晶組織から4つに分類しています。4つの系統はそれぞれ、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系、析出硬化系ですが、析出硬化系は家庭や商店などでは、あまり見かけることはありません。
アルミ
素材分類 | 特徴 | 用途 | 備考 |
---|---|---|---|
AL5052 平板 |
・耐食、耐海水に優れる ・もっとも軽い金属のひとつ |
建材、キッチン用品、一般板金 | キズがつきやすい |
AL5052 縞板 |
・耐食、耐海水に優れる ・もっとも軽い金属のひとつ 縞目模様 |
建材、キッチン用品、一般板金 | キズがつきやすい |
説明
アルミニウムは鉄の約 35 % の比重であり、密度は (2.70 [g/cm3])と低く金属の中でも軽量な方に属し、展性に富みます。純アルミニウムは強度は低いが、ジュラルミンなどのアルミニウム合金はその軽量さ、加工のしやすさを活かしつつ強度を飛躍的に改善しているため、様々な製品に採用され産業界で幅広く活躍しています。
アルミニウムは金属の中では軽量であるために利用しやすく、また、軟らかくて加工し易い性質を持っており、さらに表面にできる酸化皮膜のためにイオン化傾向が大きい割には耐食性もあることから、一円硬貨やアルミホイル、缶(アルミ缶)、鍋、窓枠(アルミサッシ)、エクステリア、建築物の外壁、道路標識、鉄道車両や自動車の一部の車体および一部のガソリンエンジン、自転車のリム、パソコンや家電製品の筐体など、様々な用途に使用されています。ただし大多数はアルミニウム合金としての利用であり、1円硬貨のようなアルミニウム100%のものはむしろ稀な存在です。
鉄
素材分類 | 特徴 | 用途 | 備考 |
---|---|---|---|
SPHC 黒皮 平板 |
・安価で厚みの種類が豊富 ・経年変化による味わい |
建材、インテリア | 表面処理をしないと錆が発生 |
SPHC 黒皮 縞板 |
・安価で厚みの種類が豊富 ・経年変化による味わい 縞目模様 |
建材、インテリア | 表面処理をしないと錆が発生 |
SPHC-P 酸洗 |
・安価で厚みの種類が豊富 ・メッキ処理がしやすい |
建材 | 表面処理をしないと錆が発生しキズもつきやすい |
説明
鋼(はがね)の語源は、刃物に使用されるために作られた金属を意味する「刃金(はがね)」であり、それ以外も含めて鉄鋼材はすべて鍛えた鉄という意味で「鍛鉄(たんてつ)」と呼んでいました。それは鉄器時代の大半が、刃物や工具など、現在でいう特殊鋼用途に鉄鋼が使われ、構造部材へ鉄鋼が大体的に使われるのは産業革命以降であることに関係します。現在では、刃物専用以外の鋼材も含めて精錬技術によって造られた鉄鋼材全般を鋼(はがね)・鋼鉄(こうてつ)と呼びます。また、錬鉄、鋳鉄などを含めて鉄鋼あるいは鉄鋼材料と呼びます。
一般に鋼とは、鉄に炭素が重量比0.3-2.0%(mass%)程度混ざった合金であり、鉄器時代にはそれを鍛造段階で軟鉄に接合して刃物が製作されていました。したがって鋼とは、一般に鉄とは異なり、硬い刃先を形成している物質を指していました。ここを原点にさまざまな鉄合金が発達し、そのつど鋼の定義は拡大解釈されて現在に至っています。
鉄鋼はドイツ語の "Eisen und Stahl" もしくは英語の "Iron and steel" の訳が語源とされています。
鋼は、錆びやすいという欠点はあるものの、炭素含有量や熱処理の仕方によって、材料強度や耐食性、耐熱性、磁気特性、熱膨張率などを変えることが可能です。塗装などの表面処理をしないと必ずサビが発生します。 錆びにくい材質をお求めの場合は、 ステンレス材をお勧めします。
真鍮
素材分類 | 特徴 | 用途 | 備考 |
---|---|---|---|
C2801 |
・美観、強度に優れる ・経年変化による味わい |
楽器部品、建築装飾用材、理化学機械 | 電気伝導性が高い |
説明
真鍮は銅と亜鉛の合金で黄銅とも言われ、この配合の割合や与える熱によって色が変わり、金のような美しい輝きを持つ金属です。
真鍮は熱間鍛造性に優れています。熱間鍛造とは、歪んだ結晶が正常な結晶に変化する「再結晶温度」以上に熱した金属に対して行う加工のことです。熱間鍛造性に優れている真鍮は、過熱によって複雑な形状にも容易に加工できます。
合金のなかでも電気伝導性が高いのが特徴のひとつです。電気伝導率が銀の次に高く、銀を100として97以上。電気伝導性が高いということは電流が流れやすいということなので、真鍮はコネクターやコンセントといった接続器などの素材として使用されています。